理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)は療法士としての試験に合格し、登録が済めば専門家となります。
こんなことを耳にしたことはありませんか?
「理学療法士は動作を見る専門家、作業療法士は作業活動の専門家、言語聴覚士は言葉と飲み込みの専門家」
みなさんはこのフレーズを耳にした時どのように思うのでしょうか?
そもそも専門家とは?
医師における専門の定義
それぞれの診療領域における適切な教育を受け、十分な知識・経験を持ち、患者から信頼される標準的な医療を提供できる医師」と定義されています。
「スーパードクター」や「神の手を持つ医師」などを意味するものでは無いとされています。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)の専門性は?
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)の場合はどうでしょうか?
〇〇法の研修を受けたら専門家?姿勢が良く出来たら門家?筋緊張が整えられたら専門家?上手くマッサージが出来たら専門家?
これらには標準的な医療が含まれていません。
専門家と言えるレベルの話では無いのです。
では、専門家とはどのように考えていったらいいのでしょうか?
標準的な理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)
①最近は日本語でたくさんのガイドラインが提唱されています。
脳卒中ガイドライン・理学療法ガイドライン、その他のガイドラインの中でリハビリテーションについて書かれている内容を知りましょう。
②教科書に書かれている理学療法・作業療法・言語聴覚療法を実践しましょう。
③出来ることなら海外のガイドラインや大規模な研究にも目を通しましょう。
まとめ
標準的な治療を提供していかなければ理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)は市民から信頼を得ることはできません。今後もリハビリテーション業界が信頼され、発展するためには、そろそろ〇〇療法からの脱却が必要となります。
以下には、学生の時に習ったリハビリテーションの定義を載せておきます。
もう一度、リハビリテーションについて深く考えましょう。
WHOが提唱するリハビリテーションの定義
リハビリテ ーションは能力低下やその状態を改善し、障害者の社会的統合を達 成するためのあらゆる手段を含んでいる。さらにリハビリテーショ ンは障害者が環境に適応するための訓練をおこなうばかりでなく、 障害者の社会的統合を促すために全体としての環境や社会に手を加 えることも目的とする。そして、障害者自身、家族、彼らが住んでい る地域社会が、リハビリテーションに関係するサービスの計画や実 行に関わり合わなければならない。
国際障害者世界行動計画によるリハビリテーションの定義
身体的、精神的、かつまた社会的に最も適した機能水準の達成を可能とすることによって、各個人がみずからの人生を変革していくための手段を提供していくことをめざし、かつ時間を限定したプロセスである。