就職・キャリアアップ

自分が理学療法士・作業療法士・言語聴覚士に向いていないと悩んでしまったら・・・

セラピストになりたくて学校に行って国家試験を経てセラピストとして働いているが、何故かしっくりこない。自分にセラピストはあってるのかなぁ?と悩んでいるのではないでしょうか?

何がモヤモヤしているのかを整理して考えてみるとこれからどうしていこうかハッキリしてスッキリするのではないでしょうか?

セラピストのよくあるモヤモヤ&解決策

①自分の提供しているリハビリテーションに自信が持てない。

まず提供するリハビリテーション全部に自信を持っている人の方が少ないのではないでしょうか?私はリハビリテーションを20年以上提供して普段から勉強もしていますが、完全な自信を持てているわけではありません。

つまり同じモヤモヤは多くのセラピストが抱えており、無くすことは難しいかと思います。

しかし、軽減することは出来ます。解決策で詳しく解説していきます。

解決策

現段階で特殊な療法をリハビリテーションとして提供しているなら一旦捨ててみましょう。〇〇療法などはまずエビデンスが無いので、そもそも自信を持って行うことが難しい。

ではどうするのか?

自信を持つためには患者さんや他のセラピストにきちんと説明出来る様になる。医師と話が出来るようになることが重要である。

何を学べば良いのか?

☆エビデンスについて学ぶ。

エビデンスは医師・セラピストで共通して重視しているものであるため、エビデンスを考慮した提案や話しは医師もきちんと聞いてくれる。医師や他のセラピストがきちんと話を聞いてくれるようになったら自信を持って話すことが出来る。

むた、患者さんに対しても研究でこのリハビリテーションはこういう効果が確認されている。と説明が出来るようになる。

☆病理学と運動学・解剖学を学び直す。

病気やその治療について少し詳しく知っているだけで医師は一目おいてくれる。また医師も運動学や解剖学は学んでおり、共通言語となる。

患者さんに対しては今やっている運動は何のためにやっているのか自信を持って説明することが出来る様になる。

②患者さんとの関係を上手く作っていくことが出来ない。

患者さんとの関係を求められる職場をまず考えてみよう。回復期リハビリテーション病棟では患者さんと深く関わりを持っていかなければいけない。また、外来リハビリテーションでも多くの患者さんと関係を作らないといけない。さらに外来リハビリテーションではしっかり説明をしながらリハビリテーションを提供しないと不満が出ることがあります。老人保健施設や通所リハビリテーションでも同じように多くの利用者さんと関係を作っていかなければならない。

ではどんな職場だと苦手な関係作りを最小限にすることが出来るのかというと、療養型病棟や特別養護老人ホームが考えられる。つまり、重度の障害を持った方がおられる職場である。

解決策

重度の障害がある方に対しても関係作りはないがしろにしてはいけないことが前提であるが、そもそもコミュニケーションが取りずらい方も多く、関係性を理由に上手くいかないケースは少ない。

重度の障害を持った方へのリハビリテーション提供が自分に合っていて、やりがいを感じれるのであれば、転職も視野に入れて活動すれば良いと思います。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の正しい辞め方  辞め方次第で、次の職場が決まりにくくなるかもしれません。そんなことにならないようにこれからお伝えしていくことに充分注意して下さい。...

患者さんとの関係作り能力を強化したいのであれば、患者さんの想いや要望をなるべく聞き出す様にすれば良い。患者さんとの関係作りにおいて患者さんを理解することが最も重要であり、患者さんの要望を満たすことが関係を作ることに直結する。

おすすめの本を紹介しておく

対人援助の現場で使える 聴く・伝える・共感する技術 便利帖 

 

リハビリ患者を支える人のための本

どんな患者さんからもクレームがこない接遇のルール

③今の職場のままでいいのかなぁ?と思う場合

あなたは今どんな職場でしょうか?

ほとんどの場合は隣の芝は青く見える現象なんで、自分の職場の役割を見直すとスッキリすることもあります。

急性期の場合

手術後や発症後の急性期のリハをやっているが、すぐに回復期に転院してしまって、自宅への退院や退院後の生活が見えてこない。かといって外来では自分が担当しないので、自分の提供したリハビリテーションが生活に繋がっているのかを確認できない。

こんな場合は自分のリハビリテーションが患者さんの何に役立っているのか?不安になりますよね。

解決策

急性期の主な役割である命を救う事を主にした上で、身体機能の廃用を予防することを1番に考えて、最大限に廃用症候群が予防出来ているのであれば良いリハビリテーションを提供していると言って良い。しかも急性期で特に重要なリスク管理を行なってリハビリテーションを提供しているので胸を張って貰いたい。

他院の回復期リハビリテーション病棟に転院した場合は、回復期リハビリテーション病棟を退院した際に医師宛に返書が返ってきていると思うので、そちらを確認してみるのも良いと思います。

それでも気になるのであれば、回復期リハビリテーション病棟を持っている病院への転職も視野に入れて活動したら良い。これまでの経験を活かしながら回復期リハビリテーション病棟で新たな経験をするなら回復期リハビリテーション病棟を持つ急性期病院が良いと思います。一方で完全にリハビリテーション病棟だけで経験を積みたいのなら回復期リハビリテーション病棟だけがあるリハビリテーション病院がおすすめです。

回復期の場合

回復期リハビリテーション病棟に入院してくる患者さんは脳卒中・大腿骨頸部骨折が多く、自然回復の要素も大きい。ここでモヤモヤする方は対応する疾患が限られていること。もしくは自然回復の要素が大きく、自分のリハビリテーションの効果がどの程度あるのか分からないことが原因では無いでしょうか?どうすればこのモヤモヤは解決出来るのでしょうか?

解決策

まず対応する疾患が限られていることは診療報酬によって規定されているため解決することは難しい。しかし、回復期リハビリテーション病棟に入院する患者さんは高齢であることも多く、さまざまな病気を抱えている。特に内部疾患は非常に多く、それらを考慮しながらリハビリテーションを提供していくことに心がけていけば多くの学びを得ることが出来るのでは無いでしょうか?また、肺炎後の廃棄症候群では呼吸器について学ぶことが出来るし、循環器疾患に対する心臓リハビリテーションも回復期リハビリテーション病棟の対象疾患になるため循環器についても学んでいける。

視点を変えると色々と学びがあるので、対応する疾患でモヤモヤしている方は今担当している患者さんの合併症や併存症について調べてみてはどうでしょうか?

やはり色々な疾患が見たい方は上手く転職を活用しましょう。この際にはどんな疾患をみたいのかをはっきりさせて転職を考える必要があるでしょう。珍しい疾患であれば大学病院ですし、幅広い疾患だけであれば大きな急性期病院になるでしょう。

自分の課題や成長したい分野を絞って転職活動することをおすすめします。

生活期の場合

生活期で働いている方のモヤモヤは医療からの置いてけぼり感と利用者さんの変化があまり無いことなんでは無いでしょうか?

生活期で働いていると、医療に触れることが少なく、勉強会なども少ないことが少なくない。こうなると、知識の更新や今の医療界の流れを掴めなくなり不安が大きくなる。

さらに生活期でのリハビリテーションは病気の自然回復が終了している時期で変化が少なく、リハビリテーションを提供する時間的な制約も大きいので大きな変化を望むことが難しくなる。

解決策

医療に関してはガイドラインがどんどん出てきているため、ガイドラインに目を通しておけば現在の医療の流れはおおよそ掴めるのでは無いでしょうか?また、リハビリテーションにおいてはリハビリテーション医学会や回復期リハビリテーション病棟学会の学会に参加してみてはどうでしょうか?現在ではオンライン参加が可能なので、これまでよりは気軽に参加できるのでは無いでしょうか?学会に参加するのはホンマにおすすめです。

利用者さんの変化が少ないことは変えることが出来ず、むしろ低下しないことも生活期の役割といってももいいと言える。利用者さんの変化が少ないことでモヤモヤしているのであれば転職することをおすすめします。最も変化を感じることが出来るのは回復期リハビリテーション病棟なので、変化を感じるのであれば、回復期リハビリテーション病棟への転職がおすすめです。

 

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