セラピストに役立つ情報

バーセルインデックス(Excel表付き)で出来る動作能力を評価する

バーセルインデックス

バーセルインデックスはMahoneyとBarthelによって1965年に考案されたました。
バーサルインデックスと読んでいる方もいますが正しくはバーセルインデックスです。



 

バーセルインデックスを理解する

バーセルインデックス(BarthelIndex)とは、日本語では機能的評価と言い、できるADL(日常生活動作)の評価方法です。

身辺に関わる動作と移動に関する動作からなっており、10項目の動作を評価する。

各動作に対し0~15点の点数をつけ、満点であればで100点となる。

バーセルインデックスのダウンロード(エクセルデータ)

バーセルインデックス 早見表・データ管理・グラフをダウンロードする。

合計点数の解釈

100点…自立している。

85点以下…ほとんどの動作が自立しているが、介助が必要な動作もある状態

60点以下…自立している動作と介助を要する動作が半々な状態

40点以下…どの動作にも介助が必要で全介助が必要な動作もある状態

20点以下…ほとんどの動作に全介助が必要な状態

バーセルインデックス使用の注意点

バーセルインデックスは「できるADL」を評価するため実際に行っている普段のADLとは差が生じる。



バーセルインデックスの各項目と点数

●食事

(自立)10点

自助具などが装着でき、標準的な時間内に自分で食べ終わることができる。

(部分介助)5点

おかずを細かく切ってもらうなどの介助が必要。また、食事中の見守りが必要な場合も含まれる。

(全介助)0点

全介助

●車椅子からベッド間の移動

(自立)15点

車椅子とベッド間の移動が全て自分でできる。車椅子のブレーキやフットレストなどの管理も自分で行える。

(部分介助・見守り)10点

移動の中で一部分だけの介助が必要。車椅子が必要。車椅子のブレーキ操作などに関して声かけが必要。

(部分介助)5点

ベッドから起き上がって座ることは自らできるが、移動に介助が必要。

(全介助)0点

全介助

●整容

(自立)5点

洗顔、歯磨き、髭剃りなどすべての整容動作が自分でできる。

(全介助)0点

全介助

●トイレ動作

(自立)10点

トイレの出入りから衣服の着脱、後始末にいたるまですべて自分でできる。ポータブルトイレを使用している場合はその洗浄も含む。(手すりの使用の有無は問わない)

(部分介助)5点

衣服の着脱や、後始末に介助が必要。また体を支える介助も必要。

(全介助)0点

全介助

●入浴

(自立)5点

浴槽の出入りから洗髪、洗体まですべての入浴動作が自分でできる。

またシャワー浴も可能である。

(全介助)0点

入浴に介助が必要。

●歩行

(自立)15点

45m以上の歩行が介助なしで可能。(補装具の使用の有無は問わない。車椅子、歩行器は除く)

(部分介助)10点

45m以上の介助歩行が可能。歩行器の使用を含む。

(車椅子)5点

歩行は出来ないが、車椅子操作で角を曲がることを含めた45m以上の移

動が可能。

(全介助)0点

上記以外、全介助

●階段昇降

(自立)10点

介助なしで自分でできる。(手すりや杖の使用の有無は問わない。)

(部分介助)5点

介助または見守りが必要。

(全介助)0点

上記以外、全介助

●着替え

(自立)10点

衣服以外に靴の着脱も含めてすべて自分でできる。(ボタンの代わりにマジックテープになっていてもかまわない。)

(部分介助)5点

半分以上は自分で行うことができる。時間がかかる。

(全介助)0点

上記以外、全介助

●排便コントロール

(自立)10点

失敗がなく、浣腸や座薬などの取り扱いも可能である。

(部分介助)5点

まれに失敗がある。浣腸や座薬の取り扱いには介助が必要である。

(全介助)0点

上記以外、全介助

●排尿コントロール

(自立)10点

失敗がなく、尿器などの取り扱いも可能である。

(部分介助)5点

まれに失敗がある。尿器などの取り扱いには介助が必要である。

(全介助)0点

上記以外、全介助

注意事項・ポイント

評価方法は簡単ですが、「できる」「できない」だけではなく、①どのように行われているか?②どの程度のどんな介助が必要なのか?なども評価する際に観察しておく必要があります。